第8章 「The hole」宇髄天元
「う、宇髄先生…?」
どうして、こんなところに宇髄先生が。
目の前にいるオフの姿の宇髄先生に私は胸が高鳴った。
でも、腕にある青タンや傷を見られたら心配させて幻滅されてしまう。
ー早く行かないと…
私は宇髄先生の横を通り抜けようとしたが、咄嗟に腕を掴まれてしまう。
「なんで長袖着てんだ?暑いだろ」
「大丈夫なので…私はこれで…」
そう言って私はほぼ強引に宇髄先生の手を振り払ってその場を走り去った。
会えて嬉しかったけど、私は宇髄先生みたいに良い人と出会っちゃダメなんだから。
ーこれで、いいの