貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第6章 安土へ
「烈、信長に挨拶してやれ」
「………れ…烈…と申します」
信玄様に促され、顔をあげると小さな声で呟く
私を見つめる、冷たい漆黒の瞳に身が震えそうだ
まるで値踏みされてるような気分…
「どうだ?美人だろー」
腕を組みながら、信長様に自慢げに話す信玄様。
「こう見えて、武芸も達者でな。薙刀振るうんだぜ。男にしておくのが、勿体無いくらいだ」
「そうそう。格好いいんですよ。ね、烈ちゃん」
「やっぱり、武田の姫だけあるよな」
「や、やめてください…」
好き勝手なことを言っている私たちの様子を黙って見ていた信長様。
「ならば、その自慢の姫を安土に寄越すがよい。」