貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第18章 貴方に出会うそのために
「その代わり俺も、目、つむらない」
「ん……っ」
とっさに目をつむると、唇が触れて息が漏れた。
腰を強く抱き寄せられて、逃げられない。
「んん……っ、ぁ…」
あられもなく声が漏れ、恥ずかしさが増していく。
(いきなり、こんな……っ)
鼓動の高鳴りに耐えかねて、家康さんの胸をそうっと押し目を開くと…
「……もう終わり?」
家康さんは、ぱっちり目を開いて私を見つめていた。
(ほ、ほんとに目、開けたままだったの!?)
「目、つむって下さい…っ」
「予告したでしょ、つむらないって」
(そうだけど……)
「顔、見られるの……恥ずかしい!」
「恥ずかしがってれば。可愛いから」
ふっと笑って、家康さんがまた口づける。
(なんか、今日、意地悪だ)
悔しさが湧きあがるけれど、甘い口づけがそれを溶かして…私はぎゅっと、家康さんの身体を抱きしめた。
…………