貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第17章 その肌に触れる
「あの、待って、聞いて。家康さ…と…離れてる間……」
「…うん」
「ぁ…っ」
今度は首筋に口づけされ、吐息が漏れた。
(どうしよう。話したい、けど……)
切なく胸が疼いた時、私の想いを見透かしたように家康さんが呟いた。
「……聞いてるから、続けなよ。やめないけど」
「っ……う、ん」
身体じゅうの血が熱くなっていくのを感じながら、口を開く。
「家康さんに……、ちゃんと気持ち……伝え……思ってたの」
「…うん」
「迎えに、き……はぁ……くれた時……これからもずっと、こうしたいって思った。家康さんの帰る場所に、私が、なりたいって」
「……そう」
耳を傾けながらも、家康さんが襟に指をかけ、ほの暗い部屋に私の胸元をさらす。
呼吸が乱れて大きく上下するそこに、家康の唇が触れた。