貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第16章 離れない、離さない
「–––今回のことは、俺が信長様に話つけてるから。」
いつの間にか、私の後ろにいた家康さんが私の腰に手を回すとグイッと、政宗から引き離した。
「お前ら、やっぱりそうなったか」
その様子見た政宗がにやりと笑い、軽やかに口笛を吹く。
(あっ、……)
「……なんですか、やっぱりって」
「今さら隠すこともないだろ」
気まずそうに目を逸らし、家康さんがぱっと腰に回した手をほどいた。
私も、頬が熱くなるのを感じながら素知らぬふりで、政宗の探るような視線から逃れる