貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第13章 独りよがり
そう…タイムスリップでもしない限り。
(……でも……でも……乃々さんへの想いを変えられることはできるかもしれない。)
耳飾りと一緒に繋いだ指先をそっと握りしめれば、想いは溢れでる。
(そうだ……。焼きもち妬いたからって、好きになってもらえるわけじゃないんだから。まずは、ちゃんと……謝ろう)
がばっと頭を上げると、私は思うままに部屋を出た。
少しでも躊躇えば、足が止まってしまう。
耳飾りを握りしめ、家康さんの部屋へ余計なことを考えず歩みを進める。