貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第12章 私の知らない時間
「政宗。もうやめろ。烈をあまり虐めるな。趣味が悪いぞ。」
秀吉さんが立ててくれたお茶を私の前に差し出すと、優しく微笑みかけた。
「烈。家康はな。幼少の頃、今川の人質だったんだ。その時の扱いが酷かったらしくてな。だから、性格も…あんな風になってしまった。」
(家康さんが人質……?)
「今回のことも別に乃々が絡んでるいるから、名乗り出たわけじゃないぞ。今川の残党と聞いてのことだ。だから……そんな悲しい顔をするんじゃない。それに、あいつはむしろ……」