貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第11章 恋情
初めて歩く安土の城下はとても賑やかで、たくさんの人で賑わっている。
飴やお団子に、綺麗な生地が並んだ反物屋さん。見たことのない小物が置いてある小間物屋さん。
見るもの全てが珍しくて、私は一つ一つ興味深く見て回った。
「ねぇ……ほしい物、ないの?」
「うーん……」
お店に入る度に家康さんが聞いてくれるけど、特にこれといったほしい物がない。
「耳飾りも貰ったし、見てるだけ十分楽しいです。」
そう答えると、ふとあることが思い浮かんだ。