貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第11章 恋情
「ほんと、あんた…いつもへらへら笑ってるね。」
(あ……家康さんのこんな顔…初めて見たかも…)
「……へ、へらへらって何ですか!」
笑いながら歩き始めた家康さんのあとを慌てて追いかけ、私は隣に並んで一緒に歩き出した。
いつもは家康さんの背中を見つめるだけだったけれど、今は肩を並べて歩いてることが嬉しい。
私より頭一つ分、背の高い家康さんを見上げると、視線に気づいた家康さんと目が合う。
「…烈は、どこに行きたい?」
「えっ?……うーん……甘い物?とか?」
「…ふっ。いいよ、行こう。」
「………」
いつもと違う家康さんの雰囲気が擽ったくて、私は赤くなった顔を隠すように俯いた。