貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第11章 恋情
「……これから、時間ある?」
「え……?あ、は、はい。」
「じゃあ、掃除はもういいから。城下に行く支度してきて。外で待ってる。」
「へっ……?」
それだけ言うと、家康さんは廊下を足早に歩いて行ってしまった。
突然の誘いにその場で立ちすくむけど、ハッと我に返った私は急いで部屋に向かった。
(こんなことなら、小袖持たせて貰えば良かった!!)
安土城の女中さんの申し出を断ったことをひどく後悔しながら部屋に向かっていると、仲良くなった女中さんを見かけた。
(ダメ元で聞いてみよう……)
私はその女中さんをつかまえると、あるお願いを申し出たーーーー。