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貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜

第10章 孤独感




「……わかんないね。わかりたくもないし。」

「え……?」

「あんたみたいな目に遭うことなんて……この乱世ではよくある話でしょ。あんたは人質として、安土に来たんでしょ?たかが二日、独りなのすら耐えられないなら、さっさと逃げ出して故郷にでも信玄のところにでも帰りなよ。」

温もりのない言葉と一緒に、翠色の瞳が私のことを冷ややかに見つめる。

「だけど、あんたが逃げ帰れば武田と織田の同盟がどうなるかもその足りない頭で考れば?
ここに来たのは、あんたの意思でもあったんじゃないの?」


(確かに……あの時、信玄様に聞かれて行くって決めたのは私だけど……。)

ただ、今の境遇は現代人の私には耐えがたい仕打ちに思える。
それに元いた時代に帰ろと言われても、五百年後の時代に簡単に帰れるわけではない。




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