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貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第9章 御殿預かり
「……貸して」
(え……?)
家康さんが私の手から荷物をすっと取り上げた。
「お気遣いありがとうございます…。でも、自分で持ちますから」
「別に、あんたを気遣ってるわけじゃない。ただ怪我が悪化でもしたら、俺が困る」
(あ……一応、気にかけてくれてる?)
ぶっきらぼうな言い方だけど、どこか優しさが滲んでいるように思えて、私の顔が自然に綻んだ。
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