貴方に出会うそのために〜イケメン戦国 徳川家康・上杉謙信〜
第7章 二人の距離
御殿に向かう時と同じ、無言で歩く帰り道。
少しは家康さんとの距離は縮まったかな?
これを機に仲良くなれるかな?
弓が上達すれば認めてもらえる?
あれこれ考えながら私は歩いく。
「あの……これからも稽古、続けますか?」
お城の門まで送ってもらうと、念のために確認する私。
「……そうするしかないでしょ。秀吉さんからも言われてるし。まぁ、筋もいいしね……」
(筋がいい!?
素っ気ないけど、褒めてくれた?)
「ありがとうございます!」
嬉しくなってお礼を言うと、私は自然と笑みが溢れていた。