第2章 火種は飛火するもの
「…どっからそういう発想がくんだよ…」
土方ははーっと息を吐くと、右手で自分の額を抑えた。
えっ?なになに違うの?
「だって今完全にそういう話の流れだったじゃん」
「どういう流れだよ!お前は何を聞いてたんだよ‼︎」
うーん…よくわかんなくなってきた
「まあいいよ、それより大事なこと忘れてるから」
蘭花は山崎の方に体を向けると、満面の笑みで手を差し出した。
「今日から真選組に入隊しました蘭花でーす!」
「…はぁ…どうも…」
山崎が蘭花の手を掴もうとしたとき、すっと手が避けた。