第1章 .万華鏡
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『はぁ....はぁ......ッ..』
敵の船長は半獣化の状態で蜘蛛の足6本に加え人間の手が2本の計8本、スピードは#NAME#の方が勝っているが長い手足に行く先々を阻まれた。
そのせいもあってか咬み傷が後を絶えなかった。
敵(頭「おーおーフラフラしてんなァ、そろそろ毒が回ってきてんじゃねェのかい?」
敵船長が応戦中に漏らした一言では毒で死ぬことは無いらしいが、2~3日は酷い痺れに襲われると。
目の前に敵の手が来るのが分かっているのにの足はピクリとも動かなかった。
焦りと危機を感じた。
ねぇッ動いて!お願いだから動いてってば!!
『ヴがぁッ』
(名前)は為す術もなく首を絞められる。足は床から離れ体が宙に浮いた。
敵(頭「そろそろ終いにしよォじゃねぇか、なァ!!!」
『ヒィァッ...ヴァッ』
エース「(名前)!!!」
苦しくて自然と溢れた涙で霞む視界の中、赤い炎が目に映った。
エースッ、助けてッッッ!!
敵(頭「フッ、じゃーなお嬢ちゃん」
『あ.......』
苦しく無くなり呼吸ができるようになったと思えば、の体は船の外に投げ出されていた。
エース「ーーーーーーーー!」
船の上から手を伸ばすエースが見えるが、体は言うことを聞かず手を伸ばすことも出来ない。全てがスローモーションに見えてきた。
『エースッ』
こんなところで死ぬなんて........私嫌よ
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