第7章 サヨナラも告げないまま
「あ、ぁ……いれ、て……?はやく、ほしい……」
クスりと微笑んだ彼が、腰をじわじわ進めてくる。少しずつ押し広げられて、彼で満たされていく。
「あぁ……あ……すご、い……あ、あぁ……」
「……っ、やはり……いい、ですね……」
早く全てを埋めて欲しくて、勝手に腰が揺れるのをもう自分では止められない……
「あっあぁっ!あぁ……きもち、ぃ……ぁ……」
「ええ……っ、僕も、かなり……いい、です……」
奥までしっかりと繋がって、身体を揺さぶられるような抽挿が始まり。改めて彼の凄さを思い知らされる。
強く腰を打ち付けられる度、下腹部から全身へ広がっていく甘すぎる痺れに気が遠くなりそうで……完全に彼に身を委ねて、ただ喘ぐことしか出来なくなる。
「あっ……も、だめ……っああ、あぁっ……」
「まだ……っ、です……」
だけど私が達しそうになってくると、またわざとしてるんだろう、彼は抽挿を緩めてくる。少し違う角度でまた奥を突いてきたり、体勢を変えられたり……これでは先が見えない……
それを何回も繰り返されて、ずっと気持ちは高まったまま、頭の中までグチャグチャになってきた。呼吸をするのに必死で、上手く言葉も発せられない。
「あ、ああ……っ、ね、も……や、あ、あぁっ……」
「……そ……っ、ね……」
彼が何か呟いた気がする。彼の顔を見上げるけど意味は汲み取れない。
勝手に彼の方へ向かって伸びていた手を強く握られて、突然深くキスをされて。
一気に抽挿が激しくなる。
もう限界、これ以上は本当におかしくなりそうだ……
「あっあぁ、ああぁ……あ、それ……もっと……っあ、あぁ……っ」
今度は彼も勢いを緩めることなく、最奥を的確に突いてくる。背中を反らし、彼の腰に両脚を絡めて、達する瞬間を切望する。
「あぁっ……すば、るさん……い、か、せて……あっあ、ああ……」
「ええ……っ、どうぞ……!僕も、もう……そろそろ、限界ですから……っ」
「あぁ、あ、っん、も……い……いく……あ、あぁっあぁ……!」
強く強く奥を抉るように突き上げられて、ようやく絶頂を迎えられる……あまりに快楽が過ぎたのか、秘部からは意志と関係なく液体が噴き出し、彼の下腹部を濡らしてしまっている。
それは分かっているのだけれど、何も出来ず。ただ真っ白な世界に包まれる。