第7章 サヨナラも告げないまま
彼がメガネを外して。口付けが深くなっていく。舌を絡めて、お互いの背中に手を回してぴたりと密着する頃には、身体が疼き出していた。
服なんてあっという間に脱ぎ捨てて、ベッドに倒れ込む。
重なる肌は、既に熱い。
「あっ……」
「すごく、良い匂いです……堪らなくなる」
首すじを舌が這って、耳の付け根を吸われる。
匂いって……自分のはよく分からないけど、彼からほんのり香ってくる匂いは私も好き。
彼の髪を梳いて、背中を撫でる。この肌の感触もすごく好き。
大きな手で乳房を鷲掴みにされ。少し性急なくらい、強く揉まれるのが今はなんだか心地よくて。
噛み付くように重ねられた唇も……舌を強く吸われるのも……彼の触れてくる所全部が気持ちいい。
「っん……はぁっ、ぁ……っ!」
「もっと……口、開けてください……舌を出して」
「ぅ……っん!」
唾液が口の端から溢れていっても、舌がピリピリしても、もうどうでもいい。唇をほとんど離すことなく、ひたすらキスを繰り返す。
彼の手の中でいつの間にか胸の先は硬くなってて……ソレをキュッと摘まれれば、更に硬くなっていく。
「不思議ですね……」
「っん……?なにが……?」
「昨日もあれだけ抱いたというのに……まだまだ足りていないようで……昨日以上にさんを欲している気がします……」
熱の篭った彼の瞳に目眩を起こしそうだ……頬が熱い。もしかしたら私だって、足りてないのかもしれない。身体の中心が切ないくらい疼いてる。
「私も、そうかも……」
「どうやら僕達は相当気が合うようですね、色んな相性も含めて……」
「私も、こんな風になるの、昴さんが初めてです……」
「……それは良い方の初めて、だと取ればいいんですよね?」
「は、い……っぁ!」
クスっと微笑んだ彼が、胸の先を咥えて吸い上げてきた。先っぽをチロチロと舐められて、身体が震える。ソコだけ発熱してるみたいに熱くて……痺れてくる。
「あぁ……っ、あ……んっ」
「こうすると……良さそうでしたよね」
「あぁっ……あ、ぁ……あぁ……」
ちゃんと、私の好きな仕方も覚えてくれてるみたい……反対の乳首も絶妙な力加減で指に弄られて……やっぱりこの人、すごく上手だ……勝手に声が上がって、背中が反って……どんどん下腹部に甘い痺れが溜まっていく。