第5章 光差す窓、温かい背中。
小さく律動を始めた彼が、奥の奥を優しく、でも強く押し上げてくる。それだけで軽く意識を飛ばしそう……
「あ……あぁっ!……あ、ぁ……あぁ……」
「良さそう、ですね……」
「っぁ……いい……ぁ、あ……っあぁ、きもちい……」
身体ごと蕩けてなくなってしまいそうだ……ずっとこのままでいたい気すらしてくる。
時たま耳に入ってくる、彼の甘いため息のような吐息に胸が締め付けられて……
目を閉じ、後ろから乳房に回されていた彼の手に指を絡めて、陶然と酔いしれる。
もうどっちがそうしてるのかは分からないけど……抽挿が速くなっていくにつれて、得体の知れない何かもじわじわと近くまで迫ってきた。
「あ、あぁっ……あぁ……も、ぅ……っああ……」
「は、っ……ああ……、さん……っ」
力強く奥を突かれて、私のナカが縮んだのか彼のが更に大きくなったのか……彼のカタチをよりはっきりと感じて……一気に最後は近づいて来た。
「あっ……あぁ、あっあぁっ!あぁ……」
「っ、ああ……すごく、締まって……」
「あ、あ、あぁっ……だめ……も、い、きそ……っあ、ぁ……」
「僕も……っ、もう……」
意志と関係なく震える身体を強く抱き締められながら、奥目掛けて強く強く腰を打ち付けられて。目の前が一面真っ白になってくる。
「あっあ、ああ!あぁ……いく、い……っああ、ああぁ!」
「っ、ああ……っ……」
奥に熱い飛沫がドクドク放たれ……こめかみにキスをされ……彼の熱もソコから出ていき……スーッと全身の力が抜けてくる。
「は、ぁっ、も……ほんとに……あぁ……朝なのに……っ」
「ええ……今日は……爽やかな朝のようですね」
「は……ぁ?」
「ほら、外が明るくなってきました……」
「ああ……」
日が昇ってきたようで、差し込んできた光が窓の周りでキラキラと反射してるように見える。綺麗だ。
未だ彼に背中を向けたまま、会話が続く。
「……さんはどうしますか?もう一度寝ますか?」
「今はまだ動きたくない……」
「でしょうね。先にシャワーを借りてもいいでしょうか」
「はい……じゃあタオル」
「大丈夫です、分かります。休んでいてください」
ベッドから出て浴室へ向かう彼の後ろ姿を、ぼんやり見つめる。彫刻が動いてるみたいないい身体だ。