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恋のはじめかた【名探偵コナンR18】

第11章 安穏の白、走り出す緋。


その日の夜は、零くんとご飯だけ外で食べて、家まで送ってもらい、別れた。寂しい気持ちはあるものの、明日もお互い仕事だし……




寝る支度を済ませた頃、突然見知らぬ長い番号からスマホに電話が掛かってきて、驚く。よく見ればアメリカからと表示されている。FBIの人?恐る恐る出てみる。


「もしもし……」

「夜分にすまない、赤井だ。さんだな?」

「あ、赤井さん!はい、です。こんばんは、いや、こんにちは」

「先日は世話になった。ちゃんと礼も言えず、すまなかったな」

「いえ!赤井さんはお忙しいでしょうし……こちらこそ色々お世話になりました」

「まあ挨拶はさて置きだ。テロ事件の犯人が逮捕できたのは知っているな?」

「はい!本当に良かったです!」

「ああ。犯人の供述とと爆発物の詳細なデータだが、欲しいんだよな?そちらに送りたいんだが、生憎電話番号しか分からんもんでね」

「欲しいです!電子メールのアドレスでいいですか?でもメールでそういうのって送っていいんです……?」

「こちらは構わん。パッと見はそれと分からんような状態で、俺かボスの私用のアドレスから送る」

「分かりました」


私のアドレスを口頭で教える。

やっぱり赤井さんの声って電話だと少し冷たく聞こえる。あまり抑揚のない落ち着いた喋り方だからか。


「……、ところでなんで赤井さん、私の番号知ってるんです?」

「ボスに聞いたんだが」

「そうでしたか。ではジェイムズさんにもよろしくお伝えください!」

「ああ。それと最後に……」

「はい?」

「来月だな。東京に用があるんだが……今回の礼も兼ねて食事でもどうだ?」

「はい!じゃあ水野先生にも伝えておきます!」

「ドクター水野か……俺はさんと二人で、のつもりだったんだが」

「それは……」

「礼をしたいのは勿論だが、実は先日の事で君にしか話せない要件ができた。今回はドクター抜きでお願いしたい」

「……電話じゃ、言えないことですか?」

「ああ言えんな。また近いうち連絡する。夜遅く悪かった。ゆっくり休んでくれ」

「は、はい……」


これって断れないんだろうか。それに、水野先生には言えない要件って何?仕事や能力に纏わる話なら、聞くべきか。

だけど零くんの大っ嫌いな人と二人で食事なんて……
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