第1章 ※最初から兄妹じゃない　一郎

くちゅっ…と一兄の長い指が膣内にゆっくりと侵入してくる。初めての異物感に体が自然と強張り、徐々に襲ってくる痛みに耐えられず嫌々と首を左右に振った。

それを見た一兄が、途中まで差し込んでいた指を動かすのを止め、体を乗り出して私の頭を撫でながら額にキスを落とした。


「せま…力抜かねぇとがしんどいままだぞ？」
「力…抜く…っ」


そうは言われても、逆に意識してしまってなかなか肩に入る力は抜けない。一兄はまた額にキスを落とし、今度は唇を啄んだ。ほんの僅かな隙間を埋めるように舌が入り込み、くちゅくちゅと口内を犯す。ゆっくりと丹念に舐られ、だんだんと力が抜けていくのを感じた。

それを見計らって一兄の指が、またゆっくりと奥に沈んでいく。一瞬痛みが襲い唇を離したが、それを紛らわせるかのようにまた塞がれる。


「ふっ、ん、んぁ…」
「…っ頑張ったな、最後まではいったぞ」
「ん…」


よしよし、と褒めるかのように頭を撫でられる。さっきはお仕置き、だなんて言ってたのに私の身体に合わせて進んでくれる一兄はやっぱり優しい。実の兄に犯されそうになっているというのに、悠長にもそう思ってしまった。


「じゃあ…指、動かすからな」


ぬぷぷっ…と言う音と共に一兄の指が半分ほど抜かれ、またゆっくりと中を押し広げるように指が割り入っていく。まだ若干の痛みはあるが、だんだんとその痛みは緩い快楽へと変わっていく。一兄の指先がある一点を掠めたとき、小さな雷が体を走ったような感覚を覚えた。喘ぎ声が大きくなったのを、一兄は見逃さなかった。


「ん？…ここか？」
「ひっ、ち、ちが…っ！」
「違くないだろ？とりあえず1回イッとけ、そのほうが楽だから」


ぐちぐちと膣内をかき回しながら私の弱いところを見つけ出すと、第一関節を折り曲げグッと押し上げる。そのままそこを激しく擦られ、私はもう声を抑えることなんて出来なかった。