第5章 はなびら
「芥川くん。今日は外にでで色んな景色を見ましょうか」
昔見た景色
僕に似合わない花を頭に刺してくれた優しさ
だからまた一緒に外に行けると思った
「今日から私の伴侶だから」
そのひと言で約束は破られた。
でも時たま、すれ違う時に
ふわっ
「·····」
「·····っ」
優しい笑顔を見る度に、僕は嬉しかった
そしてある夜に
コンコン
「芥川くんいますか?」
ガチャ
「天音?」
「今日は太宰さんが長期任務の為いないから久しぶりにお話しましょうか?」
「う··うん(久しぶりだ)」
あの日と変わらない。
僕の異能力を認めて、褒めてくれて
だからあの日されたお礼をしたい