第2章 月本光政 WORST
黙る2人にオレは違和感を覚え聞き直した。
「…オレの、チョコは?」
「すまん、光政…」
輝が、口を開くと次に鈴音が、口を開いた。
「光政のね、チョコは……ここに」
そう言いながら鈴音は、自分のお腹をポンポンッと叩いた。
「……はぁ?」
「だからね、怒って食べちゃったの!」
両手を顔の前で合わせながら謝る鈴音。
「すまん、オレもだ」
おい、おい……
笑えねー冗談は、よせってと言いたいが出てこない。
「でも、家にまだチョコ残ってたから、帰ったら作って渡すよ!」
「良かったな、光政」
全然、よくねーし。
っつーか………
「今から帰って作れ!」
「えっ、だって仕事あ「輝が鈴音の代わりをするから大丈夫だ」
そう言いながらオレは、鈴音の腕を引いた。
「輝……大丈夫だよな?」
輝に振り向きながら問いかけると、輝は“わかった”と半分オレに呆れながら返事をした。