第2章 月本光政 WORST
学校に来るなりに、真っ直ぐ医務室に向かうが入口には“外出中”の文字。
「ーーくそっ!」
鈴音が、行く所なんてアソコしかないーー。
急いで向かうと鈴音と話す輝の声が聞こえた。
ーーーガタンッ!
勢い良くドアを開けるとベンチに座る鈴音と輝の姿。
なんだよ、この2人ーー。
輝に、一瞬殺意を覚えながらもオレは、2人に近付いた。
「私、悪くないから謝らないよっ!」
頬を膨らませながらオレに背を向けた。
「光政…「ほら、輝にだとよ。朝からオレの家の前で待ちやがって…」
そう言いながら両手に持っていた袋を輝に渡した。それを、見ていた鈴音が、口を開いた。
「ーーもしかして、朝の女の子達みんな輝ちゃんに?」
「…あぁ、だから、誤解だって電話したのにでねーの、お前は!」
そう言いながら鈴音の頭を軽く叩くオレ。
「ごめん、でも、光政だってニヤニヤしてたじゃないっ!」
「それはだな…「喧嘩やめろって、お互い誤解だったんだし」
いやいや、もとを言えば輝のだな……
内心そう思いながらも話を切り替えた。
「…で、オレのは?」
「「…………」」