第3章 医務室の中で
「そこに、座ってもらえるかな?」
黙って言われた通りベットに腰掛けた。
今日から医務室のセンコーが変わるなんて聞いた覚えがない。
その前に目の前の女は、どこから見てもオレよりも幼く見える。
黒髪のロングヘアを一つに纏め…薄い化粧に何よりも背がオレの肩よりも下で、どっから見ても中学生。
「さっき居た彼もだけど、君ってここの幹部クラスなの?」
「……はぁ?」
「だって、髪有るでしょ?」
と言いながら自分の髪を触ってオレを見ていた。
「…一応」
「一年で幹部クラスなんて凄いね。それじゃコレもその勲章なのかな?」
そう言いながらオレの傷を手当てし始めた。
「…っ!」
一瞬、顔を歪めると「…大丈夫?」とオレの顔を覗き込んだ。
「…!!」
唇が触れるんじゃないかって位、至近距離で……
がらにもなく、顔が熱くなった。