【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第8章 距離
「心配したんだぞ、あまり無理はするなよ」
優しく頭を撫でてくれるエルドさん。
「っ……皆が皆、お前に甘いわけじゃねぇからな!!俺は許さねーからな!お前の勝手な行動で班員が危険にさらされたことには変わりねぇ!!……まあだが、……その、無事でよかった……」
「そんなこと言って、1番心配してたくせにねー」
「なっ……うるせぇペトラ!!」
なんだかんだ、心配してくれるオルオさん。
………そっか、私が見ようとしなかっただけで、優しい人たちはたくさん居たんだ。
壁外でもそうだった。今までシアル班長と巨人しか見てなかったから、空の青さや世界の広さ、いろんなものが見えていなかったことに今になって気づかされた。
「……皆さん、本当に……ありがとうございます」
私の声は届いたのか否か、騒がしい食堂の中でポツリとそう呟いた。