【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第7章 知らない感情
「あの、兵長」
「なんだ」
「好きです」
「……あ?」
「好きだと言われてその顔でその反応ですか」
私の死にたいを、生きたいの意志と捉える、そう言ってくれたのだ。生きる理由も死ぬ理由もわからない、幸せの意味もわからないこんな私を愛すると言ってくれた。
……もう一度、人を信じようと思わせてくれた。
「……私、失うことが怖かったんです。だから強くなって、大事なものを自分で守れるようになりたかったんです。でも、……私は失った」
「はっ、女に守られてばっかりだなんて格好つかねぇなシアルも。……安心しろ」
私の頭をガッとつかみ、自分の方へと向かせる兵長と目があう。
「心配しなくても俺はお前よりは強えよ。そうでなくともな、……守って、守られて……そんな関係でいいんじゃねぇのか」
守って……守られる?
……守られる……考えたこともなかった。