【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第6章 心臓を蝕む
「生きる理由なんてな、決まってる奴の方が稀だ。そんなもんは人に回答を求めるもんでもねぇし、生きる理由がねぇから、糧がねぇから死にてぇだなんてクソな話もあってたまるか」
だってそういう生き方をしてきたから。
普通の生き方を知らないから。
震える感覚の薄い右手を、温かい何かが包み込んだ。
「……だが、手伝うことくらいはできる」
右手をゆっくり布団から出すと、兵長が両手で包み込んでいた。
状況が理解できず、混乱する。
「え……っと、兵長……?」
「お前の生きる理由、幸せの意味……お前の側でそれを探す手伝いしてやるって言ってんだ」
「あの、理解力が乏しくて申し訳ないのですが……それって平たく言うとどういう意味です……?」
「……クソ、お前相手じゃあ遠回しすぎたか……。……いいか、簡潔に言うぞ、」
「は、はい……」
ゴクリと息を飲み、兵長の言葉を待った。
「アリス、お前に惚れた。俺の女になれ」
!?!!??!?