【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第6章 心臓を蝕む
「壁外調査の目的は無事果たしたよ。……無事、っていうには損害があまりに多かったけどね。あの後アリスは出血多量で意識を失って、今日までまる2日間目を覚まさなかった」
「2日も!?」
「はいはい落ち着いて。とりあえず、右腕は順調に回復してるけど、アリスは血液型が珍しいからね。あんまり無茶するとストックの血液パックが底を尽きちゃうから気をつけてっていうのが医療班からの伝言。あと2週間は絶対安静ね。まだ腕くっついてないんだから」
2週間……そんなに休んでいたら、腕が鈍ってしまう。……弱くなってしまう、何もできない私を必要としてくれる場所は何処にもない。
……いやだ、捨てられたくない。
「今回は損害が大きくて、次の壁外調査は当分先送りになるみたいだかr……」
「お願いします!私を討伐班から外さないでください!!」
戦わないと、私に生きる価値はない。
戦場こそが、私の居場所。
戦死こそが、私の名誉。
そうやって死ねば、きっと"誰かに認めてもらえる"から……
「それは……」
「それは、お前の決めることじゃねぇ。エルヴィンの判断だ」
再びカーテンが開き入ってきたのは小さな影。
「……!!リヴァイ兵長………」