【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第5章 存在価値
真っ赤に染まった小さな体で、アリスは詰め寄ってくる。
刃もガスも尽き、立体起動装置もとうに限界。当たり前だ、見る限り単独討伐数は10を超えている。体力だって残ってないはずなのに。
「何故そうまでして戦いたい!?そんなにも死にたいのか!?」
「ええ死にたいですよ!班長のいないこんな世界、生きてたってなんの価値もありませんよ!!自殺だって何度も失敗した!!だからせめて……兵士として、巨人と戦った礎に名誉の死を遂げようとしてるんですよ……邪魔しないでくださいよ!!」
俺の兵服を掴み、必死に食い下がるアリス。
「だめだ、お前は……」
「お願い外さないで!!」
敬語も忘れて叫ぶアリスの声が辺り一帯に響き渡り、集まってきた周りの兵士たちの視線が集まる。立っているのが精一杯のはずなのに、そんなに傷だらけなのに。
どうして……
「アリス、俺は……」
「アリス!エルヴィンからも正式に命令が下りた!君の今壁外調査中の立体起動装置の使用禁止。医療班の元へ下がるよ」
ハンジがやってきてアリスの腕を羽交い締めにする。