【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第33章 ▼幸せの行く先▼
途切れることのないキスに、さすがに呼吸が限界だ。鼻で呼吸しろ、と以前言われたが、そう冷静に切り替えることができるものではない。
「んっ………ふっ……………」
「………………」
苦しいのを気づいてくれたのかやっとの事で離してくれた。が、背中に手が回り、そのまま強く強く、抱きしめられる。
「兵長……どうしたんです……?」
顔を首元に埋められ、少しくすぐったい。表情が見えなくて、兵長が今どんな気持ちなのかがわからない。
「…………抱く」
「へ、」
「今ここで、」
「え、ちょ、まっ………!?」
ぐりんと視界が逆転し、地べたに押し倒され、気がつけば視界いっぱいには天井とリヴァイ兵長。
「あ、明日は奪還作戦ですよ………!?」
「出発は日没だ、かまわねぇ」
「い、いやちょっと待ってくださいっ……!!」
そういっている間にも、私の服は捲り上げられあられもない姿へ。
「だ、第一ここ外ですし……!!」
「我慢が、できねぇ」
「え………」
相当酔っているのか、呂律が回っていなくて聞き取りずらかったが、確かにそういった。
「……ずっと、お前、怪我してただろ。……んで、クーデターの後も、お前が傷だらけで、……いつもいつも、我慢してたんだよ。弱くて、脆いてめぇを、抱き潰さねぇようにな」
ぼそぼそと、私の耳元で、小さな声で兵長はそう言う。