【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第32章 手紙
「お肉、ですか」
目の前に出された見慣れない料理に、私は目をパチクリとさせる。
「ああ、前祝いってヤツだ。しっかり食えよ」
幹部陣が座るテーブルのさらに奥の小さな4人掛けのテーブルに私は1人で腰掛け、皿に盛られた料理とにらめっこをしていた。これ、どうやって食べるんだろう。
「乾杯!!」
乾杯をし終えると、さっそく各テーブルで大騒ぎが始まる。
あ、エレンとジャンが殴り合いを始めた。
「……しっかり食べているか、アリス」
「団長」
結局食べ方もよくわからず、ナイフでキコキコとやっているとやってきたのはリヴァイ兵長とエルヴィン団長。
「いいかな?ここ、」
「どうぞ、」
そう言うとどかりと腰掛けるお二人。
「生い立ち、いろいろとわかったそうだね」
「……ええ、まあ。おかげさまで」
団長が調べていることは、なんとなく知っていた。
「……可能なら、理由をお聞かせ願えませんか。無理なら別に構いませんが」
お、やっと切れた。私はお肉を口に放り込む。……美味しい。
「構わないよ。……まだ確定事項ではないんだがね。ミカサ、リヴァイ、そして君。数年に一度、こういった人材が現れるのは何故だろう……とふと思ってね。もしかすると血が関係しているんじゃないか、と仮説を立てていたんだ」
「……血、ですか」
私は肉を噛みちぎる。