【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第31章 生まれた日と愛
「私を呼んだ理由の、本題ですか」
そう言ってこてりと首をかしげる少女。最初は悩んだ。話すべきかどうか、本人が望まないなら話さなくてもいいと思っていた。
だから、
「……お前がレイスとアッカーマンの子だってのは、本当だったようだな」
「……!!そのお話ですか。……ええ、この間も言った通りですよ」
『お話しておきたいことが…………』
だから俺は、お前の望むものだけを与える。それ以上は、言わない。
「……お前の誕生日、わかった」
「………、、!!」
運命とか神だとか、そう言った類のもは信じてなかった。無神論者、それは互いに。
「……12月」
「え…………」
しかしその日付を聞いたとき、運命だと、一寸も疑わなかったかと言われれば、嘘になるかもしれない。
「12月、25日」
「だっ………誰から聞いて………!!」
目を見開き、立ち上がるアリス。
「ヒストリアの政策で地下の子供を上に連れてくる、孤児院を作る話あったろ。それで最近地下に行く機会があった」
地下は広いが、ケニーの口ぶりから察するに少なくともこいつが生まれたのはまともな経営をしていた娼館だ。となると場所は限られてくる。
「お前が生まれた娼館で記録を拝借した。籍は入れていなかったみてぇだが、……リリア・レイス。お前の母親で間違いないな」
「………は、い…」
消え入りそうな声で、アリスはそう言った。