【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第31章 生まれた日と愛
「いや、まさか兵長がこんなところに連れて来てくださるとは。私多分今世紀1番驚いてますよ」
「てメェこの間もそんなこと言ってなかったか」
「そうでしたっけ?」
「お前とハンジが俺の部屋でなんやらやってた時だ」
「あああのときですか。てか、え、起きてたんですか、エスパーですか」
「お前がわかりやすすぎるんだ」
珍しい、個室のお店か。それにしても高そうだ。装飾品から料理まで。メニューをパラパラとめくると桁が1つ違う。お金は持ってきたが足りるだろうか。
「……アホなこと考えてそうだから先に言っておくぞ。金は俺が持つから好きなもん食え」
「え、いや、そんな……悪いですよ。ご自分のことに使ってくださ……」
「てメェの女に金使って何が悪い」
「でも………」
「いいから黙って奢られてろ」
ぐっ……せっかくこんなに気を使ってくれているのに……これ以上断るのも申し訳ないか……。薄々思っていたが兵長って結構金持ちなんじゃ……、いや、兵士長って役職上お金は入るだろうし、でも忙しいからあんまりお金使わなさそうだし……。
「兵長、普段からこんなお店いらっしゃるんですか?」
変に緊張しちゃってうまく喋れない。とりあえず、思ったことを話そう……。
「馬鹿言え、俺は元々外で食うのは好きじゃねぇ。人混みなんざに出れば踏まれるわ蹴られるわで、歩けたもんじゃねぇからな。たまにエルヴィンやピクシス爺さんに誘われてくるくらいだ」
なんだかものすごく納得だ。
その後、注文も済ませ、少しずつ緊張も解け他愛のない会話を繰り返していると、
「……飯が来る前に話しておくか、」
そう呟いたかと思うと一呼吸置き、口を開いた。