【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第30章 再会
「……では、私はそろそろ失礼させてもらうよ」
「?そうなんですか?」
ウォールマリア奪還の作戦とかなんとか、たらたら言われるのかと思ったら、
「ああ……、そろそろ来る頃だからな」
廊下から聞こえる、誰か走ってくる音。
「………はぁっ………アリス!!」
乱暴に開かれる扉。
「……では、またな」
入れ替わりで出て行く団長。
「………!!兵、長………」
お久しぶりの、リヴァイ兵長の顔。は、少し心臓に悪いので目をそらす。
「お前……拷問受けてたって………、怪我は………っはぁ…………」
「お、ちついてください……」
いきなり迫ってこられるとなにより心臓に悪い。
そして恥ずかしい。
「そんなことより兵長は……大丈夫ですか、いろいろ大変だったと伺って………」
「今質問してんのは俺だ。……さっさと答えろ」
口は悪いが、これがこの人なりの愛情だ。私は小さく笑って答える。
「はい、大丈夫です。ご心配していただいて……」
包帯の巻かれた両手を後ろに引こうとすると思い切り捕まれ痛みが走る。
「っ………」
「……爪、」
「あーー……えっと、ちょっともがれちゃったんですけど……、すぐに治るそうですよ。すぐにブレードも握れるように……ちょっ……」
急に指先にキスを落とされ、痛みよりなにより羞恥心で顔に熱が集まる。