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【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】

第30章 再会


「私がこんなこと言うのもあれなんだけどさ、どうしてケニー、私には甘いの?」

「はぁ!?別に甘いこたァねぇよ!!腹違いとはいえウーリの義妹だっつーから面倒見てやってるだけだ、調子に乗んな」

「ふ〜ん本当にそれだけ〜?」

「チッ……うるっせぇな……。さっさと用意しろ、上連れてくんだろ」

「はいは〜い」

今思えばきっと、リリアはクシェルによく似ていた。人の親にはなれねぇと、ある程度まで育てて捨てたあのガキがどうなったかはしらねぇが、あの時のことを、きっと悔いていたんだと思う。

「……なにやってんだかなぁ、俺は」



10年後、一族によって暗殺されたリリアの遺体を見つけた。同じ部屋にいた死にかけのガキも一緒に。父親がアッカーマンだと知ったのはずいぶん後になってからだ。どこの馬の骨ともしらねぇが、そいつもきっと、もう生きてはいないだろう。

最初は育てる気もなく、知り合いの酒場に放り込んだ。勝手に生きていけばいい、と。

中途半端に優しさを振りまいてまた捨てるくらいなら、最初から関わらねぇ方がいいと。

しかし、

「……………お前っ……!!」

気まぐれで寄った酒場で再会したガキは、まるで見違えるように成長しており、

「………?いらっしゃい、ませ……」

「………………」

なんの気の迷いか、また関わることに決めてしまった。
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