【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第27章 ▼鎖▼
「ほどほどにしとけよ。もう一度抱きたくなったらどうする」
そう言いながらも、優しく抱きしめ返してくれる兵長。
「そこは我慢してください。縛られるのも楽じゃないんですよ」
「そう言う割にはいつもより締まりが……おい痛ぇ、爪を立てるな」
回された兵長の腕に思い切り爪を立ててやる。これで嫌でも萎えてしまえ。
「この人類最強のサディスティック変態掃除男……」
「前にもそんなこと言ってたな……。そういえば、似たようなことをついこの間エレンの馴染みにも言われた」
「ほら、人類共通なんですよ。諦めてください」
「何をだ、このバカ」
「あでっ………」
額にまた一撃を喰らう。……あ、そういえばエルヴィン団長の部屋で食らった一撃、返せてない。今回のも含めていつか倍返しにしてくれよう。
「……毎度毎度のことだが、次も死ぬなよ」
再び強く抱きしめられ、消え入りそうな声でそんなことを言われる。邪なことを考えていた手前きまりが悪い。
「………、ずるいですよ、どうして今そんなこというんですか。……私は今兵長に一撃喰らわせるにはどうしたらいいか考えてたのに」
本音半分、照れ隠し半分。