【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第26章 悪魔の裏側
「リヴァイ兵長〜みてください〜」
「あ………?」
エレンの硬質化実験前夜、人の少ない時間、自室への廊下を歩いていると、
「みてください。補助器具なしでここまで歩いてこれたんですよ」
壁を伝い、ふらりふらりと歩いてくるアリスの姿がみえる。嬉しさ半分、寝てないことへの怒り半分で恨み言の1つでも言ってやろうと思った矢先、
「あっ………」
「おいっ……!!」
バランスを崩し転びそうになるアリスの腕を強引に引き上げる。
「バカかお前は!!まだ安静にしとけって話だろうが!……なんたってこんな時間にこんなところ……」
「えっ………あ、えーっと……それはですね……」
言い訳を探しているのか、あからさまに目をそらされ俺はアリスの胸ぐらを掴む。
「なんだ、とっとと吐け」
「く、苦しいです兵長……恋仲の、女性の胸ぐらつかむ男がどこにいますか……」
大げさに暴れるアリスに舌打ち1つ、床に降ろし腕を引く。
「……どこ行くつもりだった。連れてってやるから早くしろ」
「……ちょ……の、や……」
「あ?」
「だから、その……兵長の部屋へお邪魔しようかと………」
顔を赤らめそんなことを言われてしまえば許してしまう自分がいた。