• テキストサイズ

【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】

第26章 悪魔の裏側


「"俺"の父親は、教師をしていたんだ。歴史の先生だった」

あ、団長の一人称、俺になった。……なんか、新鮮だ。

「だがある日、愚かな息子のせいで………父は死んだ」

息子、団長のことだろうか。団長のこんなに暗い表情、初めて見る。なんだか調子が狂う。

「団長が調査兵団で戦い続ける理由の根底は……それだったりするんですか?」

「はは、まあ、そうだな。……がっかりしたか?」

「いえ、不純な動機は私もいい勝負ですので」

「いや……君の方が立派だよ」

撫でられる手は止まらない。……いつまで撫でてんだ。

「曲がりなりにも、人のために戦っているんだ。俺の戦う理由はいつだって、自分のためだ」

「そんなこというなら、みんなそうですよ。死者に意味をもたせたい、これだって別に頼まれてやってるわけじゃないですし。生者の勝手なエゴです」

「……………!!」

「でもそれって悪いことです?」

見開かれた団長の青い瞳が、こちらを見つめる。



「自分のために戦うのは、悪いことですか?」
/ 375ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp