【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第26章 悪魔の裏側
「どうしてかな、君はその年でもう兵団に属して長いし、小さな頃から知っていることもあってかな。……最初は口を開くのですら嫌がった君が、喜怒哀楽を覚えだんだんと成長していく姿を見ていて、勝手に親になったかのように感じていたのかもしれん」
「……私、団長のこと殺そうとしたんですけど……」
「反抗期だな」
反抗期って。
……思えばエルヴィン団長とは、意識をしていなかっただけで随分と長い付き合いだ。訓練兵時代もよく教えに来てくださっていたし、……8年来の付き合いになるのか。
「……いいですよ、……撫でても……」
「……自分から言っておいてなんだが……その、本当にいいのか?」
「いいって言ってるんです!!」
「あ、ああ、……すまない、では、失礼して………」
大きな手が、優しく頭を撫でる。
リヴァイ兵長のような、愛する人に撫でられるのとはまた違った暖かさだ。それこそ、本当に……
「……私お父さんのことって、ほとんど覚えてないんですけど」
「ん?ああ」
「……もしいたら、こんな感じだったのかなって………」
思わず零れてしまう笑み。
「団長はお父上、いらっしゃるのですよね?」
「ん?あ、ああ……今はいないが、それがどうした?」
「その、無理は言わないのですが、可能なら、どのような方だったのか教えていただけませんか?」
そうだな……と一考し始める団長。