【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第25章 此岸
「手紙、もう読んだのか」
「………いえ、」
ベッド脇に置かれた、封のされたままの手紙をそっと手に取る。
何度も開こうとした、何度も読もうとした。……でも、
「……読めなくて、」
怖くて、手が震えて、開けなくて、
「……そうか、」
何が怖いか、内容が怖いか、それとも何かを知るのが、怖いのか。
「……まあ、別に無理をすることはねぇ。今のてめぇの役目は大人しく寝てる、それだけだ」
「それが1番嫌だ………」
「わがまま言うんじゃねぇ。本来起きられる状態でもねぇんだぞ。……次の作戦にはお前も必要なんだ。治してもらわねぇと困る」
「………はぁ……」
強引に肩を押され大人しく布団に潜ると布団越し、大きな手に頭を撫でられる。
「……ってのは建前で。とっとと治してもらわねぇと、ヤることもヤれねぇだろ」
「やっ…………?!」
よかった、布団の中に隠れてて。