【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第4章 屍の瞳
「これ、頼まれてたやつ」
「……ああ、助かる」
パラリと確認すると、どれも目的通りのもの。アリスとシアル・ヴィクトリカの書類だった。
「珍しいね、リヴァイが人に興味持つの。もしかして惚れ……」
「違ぇ、ただ少し気になるだけだ」
何故、と聞かれれば具体的な理由はわからない。ただ気になるとしかいえない。あの屍のようなな瞳をした少女の、あの笑顔の理由を知りたい。
……そうだ、あいつを知りたい、それが1番近い理由かもしれない。
「そっかそっか〜、面白くなってきたねぇ〜」
「なんだ、ニヤニヤしやがって気持ち悪りぃ」
「そこの書類には書いていない補足情報だけど、アリスは地下街育ちで、シアルに引き取られる形で地上に上がってきたそうなんだ。そして彼を守るために調査兵団へ入ってきた。心配しなくても、"そういう関係"ではなかったらしいよ〜」
「……別に聞いてねぇし心配もしてねぇよ」
「そう〜?2人の関係が知りたくてわざわざシアルの書類まで探してたんじゃないの〜?」
違う、はずだ。
……なら俺はどうして、アリスだけじゃなくやつの書類まで集めた?……駄目だ、疲れているのか思考がおかしい。
「……余計な詮索はするな。ああそれと、壁外調査用の書類は今日中に終わらせて持っていく」
「了解〜待ってるね〜」
俺は受け取った書類を手に足早に執務室へと戻った。