【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第23章 祈り
「ん………」
「……あ、兵長。お目覚めですか」
寝起きで珍しく意識が微睡んだ様子の兵長。
「……人の部屋で何やってんだてメェら」
今の状況はというと、私はハンジさんの腕の中。
「いやああまりにアリスが可愛くてついね。リヴァイ、この子もらっちゃだめかい?」
「駄目に決まってんだろボケが」
ぐっと腕を引かれふらつき、今度は兵長の固い胸板に飛び込む。
「っ……」
大胆な行動に体温が上がる。
「ああああ私の時と全然態度違あああうう!!めっちゃ照れてるぅううう!!ずるいい!!」
「ビービー喚くんじゃねぇ、もともとこいつは俺のもんだ」
寝起きのせいか、いつもより行動も言動も大胆だ。力加減なしに抱きしめられて仕舞えば抵抗もできず、ただ兵長の腕の中に収まるだけ。
「……アリス、俺はまだてメェに、見せてねぇモンが山ほどある」
叫ぶハンジさんを無視し急に耳元で囁かれる。
「………?」
「……答えろ、お前を幸せにするのは誰だ」
「っ…………!!」
この人……聞いてたな……
私は兵長の服をぎゅっと掴む。