【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第23章 祈り
「そうご謙遜なさるなよ〜アリスの実力と優しさは、エルヴィンもリヴァイも認めるほどの折り紙付き。自信持っていいんじゃない?」
相変わらず殺されかけた相手になにを言うんだ、あの人は。
「勝手な人間ですよ私は。そのくせ無責任で、大事な選択はいつも死人任せです。……いつもいつもうまく喋れなくて、兵長を……もちろんハンジさんも、傷つけてるんじゃないかって、よく思います。大切な人との接し方が、わかりません」
「嬉しいことを言ってくれるねぇ〜。あ、シアルは?」
「あの人は主人みたいなものだったので……。ただ命令を聞いていただけ……」
『アリス』
「………いえ、」
『幸せに生きろ』
「……その命令すらも、まともに聴けない、欠陥品で……」
フラッシュバックする、"彼"の最後の顔。
「……だから、"しあわせ"の意味すらわからない……」
紅茶をハンジさんの前におき、もう一杯を向かいのソファーの前に置いた。
「シアルに命令してるつもりはなかったんだろうけど……まあ、なるほどねぇ、」
「……自分にはその資格がないのではないか、最近は、……そんなことすら考えます」
俯く私の頭に暖かい感触。