【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第21章 生の呪い
「……っと、こんなことしてる場合じゃないんだった。君に話があってきたんだ」
ふわりと軽々体が持ち上げられ彼の前に立たされる。立ち上がった彼はすぐに私の前に片膝をつき、私からゆっくりとナイフを奪った。
「……俺についてこないか。地上で、共に暮らさないか」
「は………」
彼が何を言っているのか私には理解できなかった。
「……な、何故……どう、して……」
地下の子供を拾ってくれる物好きはたまにいる。だが、そんな人でもこんな傷だらけの醜い子供、奇妙な色をした髪に瞳を見れば、皆逃げ出したというのに。
「理由はたくさんあるけど、そうだな……1番は、……贖罪、かな。俺自身の」
「……何故アリスが、お前の贖罪になんざ付き合わなきゃならない」
「アリス……か、それが君の名前、だったんだね」
引かれる腕。
「え、は……ちょっ………!!」
太陽に憧れた私の前に現れた貴方は、
「シアル、……シアル・ヴィクトリカ」
「は……、何」
優しく、気高く、暖かい
「俺の名前」
太陽のように笑う人だった。