【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第20章 夜会
「アリス、あと1人だ」
もう何人に腰を下げただろう。今日だけで何度名乗っただろう。
さすがにかなり疲れてきた頃、団長からそう告げられ少し解放されたかのような気分になる。
「はぁ……やっとですか……」
これが終われば、兵長たちを探しに行ける。
ヒールで歩きまわり疲れた足をもう一踏ん張りと踏みしめる、と、
「あっ……」
慣れないヒールに躓きバランスを崩す。
「っ……!!」
……が、いくら待っても衝撃はこない。
「………?」
「チッ……邪魔だどけ!!」
「っ………」
どうやら倒れこんだ先にいたのはお貴族様であった。突き飛ばされ反対側に倒れこむ。
「……申し訳、ございませんでした」
頭をさげる私につられて頭をさげるミケ分隊長。
「ぶ、分隊長……申し訳ありません……」
「いい、」
黙々と頭を下げていると、
「……こいつ、……調査兵団のビスクドールか」
私を見下すその男は怪し気に口角を上げた。