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【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】

第19章 昇進と回帰


「……さて、長居しては悪いからな。そろそろ失礼させてもらうよ」

ガタリと立ち上がり入り口の方へと向かっていく大きな後ろ姿。……この人も、兵長と同じか、それ以上にたくさんの仲間の命を背負ってるんだろうな。

「……そういえば、ルシアン・マルティネス他、君を強姦した兵士たちの処遇についてだが、」

「……はい」

「昨夜帰還後に即、開拓地へと送った。もう二度と君の前に現れることはないだろう。……すまないな、こんな対応しかとれなくて。もっと重い処罰を取れればよかったんだが、私の権限ではこれが限界でな」

申し訳なさそうに頭をかく団長に私は小さく笑って返す。

「……大丈夫ですよ、兵長がボコボコにしてくださったので。結構気は晴れました」

嘘はついていない。気が晴れたのは本当だ。……心身ともに傷は癒えていないが。

「……君はもう少し、自分を大切にする方法を学んだほうがいいな」

何故だかため息をつかれた。

「?以前より、だいぶマシになったつもりなんですが……」

「それでもまだ足りないな。君のことを大切に思っている人間は少なくないということを常に頭に入れておくといい。……例えば今遠くから足音が聞こえてくるが、その人物は君よりも、もしかするとリヴァイよりも君を心配し、思っているかもしれない」

ドドドドっと聞こえてくる獣の近づいてくるかのような音。こ、この足音は……!!

「アリスーーー!!!無事かぁああ!!」

去っていく団長と入れ違いに飛び込んできたのは、

「ハンジさん!!」
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