【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第18章 ▼初夜▼
「……てメェの男の前で別の男の名前を呼ぶたぁいい度胸だな。お前が誰の女か、もう一戦やってわからせてほしいか?」
「……いたたた……兵長、私怪我人です、体のいろんなところがミシミシいってます」
怪我のことを口にすると少し力を弱めてくれる兵長は、本当に優しいと思う。
「だいたいお前の好みもよくわからねぇよな。シアルと俺は真逆のタイプだろ」
「まあそうですねぇ、班長は慎ましく品もあってクソクソ言いませんし、何処かのサディスティックな変態掃除男とは大違いですねぇって兵長、痛いです、ちょ……首ミシミシいって、、」
「このまま首をへし折られることをご所望なら回りくどい言い方せず直接そう言え」
「いだいいだいいだぁぁああぁ!!」
「色気のねぇ啼き方しやがって……」
色気のある首の絞められ方なんざ知らない。
「……ゲホッ………、しかし、兵長はそうおっしゃいますが、私別にシアル班長のこと、"あいしていたわけ"じゃないですよ」
なんとか絞められる腕から逃れ、兵長の胸元に飛び込む。
「まあそれはなんとなく察していたが。……その答えは恋愛感情を知った今でも変わらねぇのか?」
「変わりませんよ。……物語のお姫様ならきっと、地下から救い出してくれたシアル班長を好きになったのでしょう。でも私が好きになったのは、"世界を教えてくれた"、貴方でしたから。……嘘偽りのない、紛れもない、正真正銘初めての感情ですよ」
私はとんだ恩知らずですね、班長。