【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第17章 待ち人
「てメェ!!なんでそれ黙ってやがったっ!!」
エルヴィンの胸倉を掴み殴りかかろうとする俺をハンジが止める。
「ちょっ、落ち着けってリヴァイ!!」
「………」
表情を変えないエルヴィン、怒りの矛先がこいつじゃないことくらい分かっている。
……自分だ。
「……ックソがっぁあ!!」
壁を殴った拳から血が流れる。
畜生……どうしていつもこうなる。どうしてあいつにばかり不幸が襲いかかる。どうして、……俺はいつも、
こんなにも無力なんだ。
「っ……エルヴィンっ!!俺は先に帰る!!それでいいな!?」
「ああ、行ってくれ。だが……殺すなよ」
「わかってる!!」
足の負傷も忘れ、馬小屋の方へ全速力で走る。
『私は大丈夫です』
何が大丈夫だ……
『待ってます』
何が待ってるだ……!!
「っ……クソ!!」