【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第17章 待ち人
「……ふっざけんなよ……」
目の前にあるのは氷の塊、ではなく
「……仕方ないよ、」
硬質化の力で閉じ込められた、アニ・レオンハート。
「……結局黙りか」
多くの仲間をぶっ殺しやがった女型に報いを受けさせられるかと思えば……
「リヴァイ、帰ろう。今回の件で重傷を負った兵士も多いし、早く連れ帰って休ませてやらないと」
「……ああ、そうだな」
まあ今は、これ以上死者が増えないよう尽力するのが先決だろう。
俺は地下室を出る。
「そういえば、アリスと久しぶりに会えるね。寂しがってるんじゃないー?」
「……あいつがそんなタマかよ」
「わかんないよ〜、意外と女の子かも」
外に出るともう夕方だった。この様子だと、"予定通り"深夜には戻れそうだ。
ハンジの言う寂しがるあいつとやらが一瞬脳裏をよぎった自分を全力で殴りたい。
「リヴァイ、ちょっといいか」
「……?なんだ」
「実はな、」
そんな甘い考えが打ち砕かれるまで、そう時間はかからなかった。