【進撃の巨人】人類最強と死にたがり少女【リヴァイ】
第17章 待ち人
今、何時だろう。朦朧とする意識の中、必死に目を開く。
こういう、冷たい床の感覚はいつぞやを思い出す。
『いいか、弱いといつまでも地を這うことになる。踏みにじられる。それが嫌ならせいぜい"力"を身につけろ』
あれから比べたら強くなったつもりではあるが、今はこの怪我の身が恨めしい。
「明日の朝には団長たち、帰って来ちまうんだろ?だったらそれまでにじっくり楽しんで、証拠隠滅しとかねぇとな」
「………!!」
クソ、やっぱり知ってたか……。
「オラ、まだ寝てんじゃねぇぞ。これからだろうが」
懐から取り出したのはいつぞやの媚薬入りの酒。
これは、……避妊薬、飲んでおいて正解だったかもな。
「……大体、なんでお前なんだよ……兵長に認められるのも、それだけの力を持っているのも……、あの時生き残ったのも……」
「ガっ………」
馬乗りになって来られたかと思うと、首をキリキリと絞められる。
……まずい。
必死に抵抗するも怪我のこの身では威力がない。